自宅にいる家族の状況やペットの見守りとして防犯カメラやペットカメラなどの「ネットワークカメラ(IPカメラ)」を設置する方が増えてきていますが、ソフトバンクエアーの通信でも問題なく使えるのか疑問をお持ちの方がいらっしゃいます。
結論から先にお伝えすると、
ソフトバンクエアーは専用端末である「Airターミナル」が携帯電話やスマホと同じように電波を受信することでインターネットに接続できる工事不要のサービスです。
ソフトバンクエアーは工事不要で手軽な点はメリットではありますが、ソフトバンクエアーを契約する(利用する)地域や建物など環境によって速度が遅い場合があるため、防犯カメラやペットカメラなどでデータ通信するサービスの使用にはあまり向いていません。
目次
ソフトバンクエアーとネットワークカメラの基礎知識

近年、外出先などの遠隔から自宅の状況やペットの状況を確認するために「防犯カメラ」や「ペットカメラ」などのネットワークカメラと呼ばれる機器を設置される方が増えてきています。
防犯カメラやペットカメラなどで自宅の状況などを遠隔から確認するには「ネットワークカメラ」と「インターネット」を接続する必要があります。
その為、ネットワークカメラの利用目的でソフトバンクエアーを検討されている方も多くいらっしゃいます。
ソフトバンクエアーが工事不要で利用できる仕組み
防犯カメラやペットカメラなど「ネットワークカメラ」の利用目的でソフトバンクエアーを検討している方の契約理由は「工事不要で比較的早くWi-Fi環境(インターネット環境)が利用できるから」とだと思います。
ソフトバンクエアーは「Airターミナル」と呼ばれる専用端末を利用します。

ソフトバンクエアーの専用端末「Airターミナル」の電源ケーブルをコンセントに挿して電源を入れると携帯電話やスマホと同じように「電波」を受信することでインターネットに接続します。
※「Airターミナル5」のみ5G通信に対応しています。

ソフトバンクエアーの専用端末である「Airターミナル」が携帯電話と同様に「電波」を受信して、受信した電波を「Wi-Fi」へ変換し発信します。そして、Airターミナルが発信した「Wi-Fi」をパソコンやスマホ、防犯カメラ、ペットカメラなどで接続するとインターネットが利用できる仕組みとなっています。
しかし、ソフトバンクエアーは「電波」を受信してインターネットに接続するサービスなので開通工事をする必要がなく(開通工事不要)、専用端末である「Airターミナル」を設置するだけなので申し込みしてから利用開始するまで短期間であるメリットがあります。
ネットワークカメラはWi-Fiが必須!
留守中の自宅を外出先から遠隔操作で確認できる「ネットワークカメラ」を設置する家庭が増えています。
ネットワークカメラを設置すると遠隔からスマホで以下のような確認が可能となります。
- 外出先から自宅にいるお子様を確認できる!
- 離れて住む両親の状況を確認できる!
- 旅行先などからペットを確認できる!
- 留守中に侵入者がいないか確認できる!
ソフトバンクエアーの通信を利用して、現在の状況を外出先からネットワークカメラ(ペットカメラや見守りカメラ)で確認するイメージは以下のようになります。

設置した「ネットワークカメラ」とソフトバンクエアーの専用端末「Airターミナル」をWi-Fiで接続します。
そして、ソフトバンクエアーの通信(電波)を通じて外出先のスマホと接続する事で、設置したネットワークカメラで留守中のペットやお子様の状況などをリアルタイムに確認することが可能となります!
しかし、防犯カメラ・ペットカメラ・見守りカメラなどのネットワークカメラを利用する目的でソフトバンクエアーを契約すると後々後悔する可能性があります!
ソフトバンクエアーでネットワークカメラ利用は困難な可能性

遠隔から自宅の状況を確認できるネットワークカメラ(ペットカメラや防犯カメラ、見守りカメラなど)の利用目的でソフトバンクエアー(SoftBank Air)の契約を検討されている方もいらっしゃると思います。
しかし、ソフトバンクエアーの通信でネットワークカメラの利用は困難な可能性があります!
ソフトバンクエアーでネットワークカメラの利用が困難な理由(おすすめない理由)は以下の2つです。
- 利用地域や建物により速度が遅い可能性がある
- ネットワークカメラ利用で速度制限の可能性がある
困難理由①:利用地域や建物により速度が遅い可能性がある
ソフトバンクエアーは電波を受信してインターネットに接続可能なサービスなので、専用端末であるAirターミナルを置くだけの「工事不要」で利用を開始できる利点があります。
しかし、ソフトバンクエアーでインターネットに接続する「電波」の特性上、ソフトバンクエアーを契約する(利用する)「建物の構造」や「周辺環境」、電波を発信する「基地局の位置」、そして電波を吸収してしまう雨など「悪天候」の場合、電波が安定せずに速度が遅くなる可能性があります。

ソフトバンクエアーのAirターミナルが受信する「電波」が弱いとインターネットの速度が遅い状態となります。
Airターミナルが受信する電波が弱いと速度が低下して、外出先でネットワークカメラのライブ映像を確認しようとしても「動画が途中で止まる」「動画の画質が粗くなる」などの問題が発生するほか、最悪の場合は繋がらずにまったく確認出来ません…。
以下は、工事が必要な光回線を利用したサービス「ソフトバンク光」の速度と比較した表です。
※2022年6月1日現在の利用者が測定した「平均速度」です。
下り 平均速度 | 上り 平均速度 | |
---|---|---|
SoftBank Air | 60.51Mbps | 6.85Mbps |
ソフトバンク光 | 313.73Mbps | 219.09Mbps |
ソフトバンクエアーは契約後に開通工事が必要な「光回線」を利用してインターネットに接続しますが、影響を受けやすい「電波」を利用したソフトバンクエアーよりも明らかに「ソフトバンク光」の方が速度が速いことが解ります!
その為、ソフトバンクエアーの通信ではネットワークカメラを満足して利用できない可能性があります。
出典:利用環境について
困難理由②:ネットワークカメラ利用で速度制限の可能性がある
ペットカメラでペットの様子を外出先から24時間監視する方は少ないと思いますが、防犯カメラの場合は数時間も接続したままライブ映像を確認する場合もあると思います。
防犯カメラのように長時間接続したままで利用したい方は注意が必要です!

ソフトバンクエアーの通信を利用してネットワークカメラと長時間接続したままでいると「速度制限」される可能性がありますので、防犯カメラの利用には向いていません。
ソフトバンクエアーの速度制限(通信制限)についてSoftBank公式サイトに以下のような説明があります。
引用:SoftBank公式サイト
ソフトバンクエアーのネットワークが負担になるような通信を行うと「速度を遅くする制限を実施する」と記載されています。
ソフトバンクエアーで速度制限が実施された場合の速度はどのくらいか公表されていませんが、スマホなどの速度制限の場合は一般的に「128Kbpsまで」低下します。
速度制限後の速度が「128Kbps(0.128Mbps)」だとネットワークカメラの利用は出来ないと思って良いでしょう!
ソフトバンクエアー以外のネットワークカメラ利用におすすめの回線

ソフトバンクエアー(SoftBank Air)はペットカメラや防犯カメラ、見守りカメラなどと呼ばれる遠隔地からライプ映像を確認できる「ネットワークカメラ」の利用にはあまり向いていません。
そこで、ネットワークカメラでライブ映像で確認したい方に、ソフトバンクエアー以外におすすめするインターネット接続サービスを3つご紹介したいと思います。
おすすめの ネット回線 | 開通工事 (利用回線) |
---|---|
ドコモhome5G | 開通工事不要! (電波利用) |
ソフトバンク光 | 開通工事必要。 (光回線利用) |
NURO光 | 開通工事必要。 (光回線利用) |
NTTドコモが提供する「ドコモhome5G」はソフトバンクエアー同様に「電波」を利用してインターネットに接続するサービスなので「工事不要」で、ソフトバンクエアーよりも速度が速いのでネットワークカメラ利用にもおすすめです!
また、ネットワークカメラを安定して利用したい方は契約後に「工事が必要」なものの速度が超速い光回線を利用してインターネットに接続する「ソフトバンク光」か「NURO光」がおすすめです。
以下で詳しく解説します。
工事不要で速度が速い「ドコモhome5G」
画像引用:NTTドコモ
「ドコモhome5G」はソフトバンクエアーと同じように電波を利用してインターネットに接続するので工事不要です!

※左が「ドコモhome5G」、右が「ソフトバンクエアー」の専用端末です。
私は工事不要の「ドコモhome5G」と「ソフトバンクエアー」を両方契約していますが、両方のサービスを利用して解ることは「ドコモhome5Gの方が圧倒的に速度が速い!」という事です!
以下、ドコモhome5Gとソフトバンクエアーの利用者が測定した実際の平均速度です。
(2022年6月1日現在)
下り 平均速度 | 上り 平均速度 | |
---|---|---|
SoftBank Air | 60.51Mbps | 6.85Mbps |
ドコモ home5G | 188.52Mbps | 20.8Mbps |
上記の表を見比べて頂ければお解りの通り、下り平均速度(ダウンロード速度)と上り平均速度(アップロード速度)共にソフトバンクエアーよりもドコモhome5Gの方が速度が速い事が解ります!
ドコモhome5Gの速度が利用出来れば、ソフトバンクエアーの通信よりもネットワークカメラを安心して利用することが出来ると言えるでしょう。
SoftBank/Y!mobleユーザーなら「ソフトバンク光」

SoftBankはソフトバンクエアー以外にも「ソフトバンク光」という光回線を利用してインターネットに接続するサービスも提供しており、契約後には光回線を引き込む開通工事が必要ですが速度が安定して速いのがメリットです。
ソフトバンクエアーは「電波」を利用してインターネットに接続するサービスなので、利用する環境によって速度が低下するため、ネットワークカメラの利用には向ていません。
しかし、ソフトバンク光は「光回線」を利用してインターネットに接続するサービスなので、利用する環境に影響されにくく速度が安定して速いのでネットワークカメラの利用におすすめです。
以下、ソフトバンクエアーとソフトバンク光の利用者が測定した実際の平均速度です。
(2022年6月1日現在)
下り 平均速度 | 上り 平均速度 | |
---|---|---|
SoftBank Air | 60.51Mbps | 6.85Mbps |
ソフトバンク光 | 313.73Mbps | 219.09Mbps |
ネットワークカメラはライブ映像をインターネット上にアップロードしなければなりませんが、アップロードの際の速度である「上り」もネットワークカメラでは重要な速度です。
ソフトバンクエアーの上り平均速度は「6.85Mbps」ですが、ソフトバンク光の上り平均速度はソフトバンクエアーの約31倍速い「219.09Mbps」です!
提供エリアは狭いが速度が超速い「NURO光」

「NURO光」はソニーのグループ会社であるソニーネットワークコミュニケーションズが提供している「光回線」を利用してインターネットに接続するサービスです。
NURO光の提供エリア(契約可能な地域)は限られています。
- 北海道エリア
- 関東エリア
東京・神奈川・埼玉・千葉・群馬・栃木・茨城 - 東海エリア
愛知・静岡・岐阜・三重 - 関西エリア
大阪・京都・兵庫・滋賀・奈良 - 中国エリア
広島・岡山 - 九州エリア
福岡・佐賀
NURO光をおすすめする理由は他のネット回線よりも圧倒的に速度が速いところです!
以下、ソフトバンクエアーとNURO光の利用者が測定した実際の平均速度です。
(2022年6月1日現在)
下り 平均速度 | 上り 平均速度 | |
---|---|---|
SoftBank Air | 60.51Mbps | 6.85Mbps |
NURO光 | 498.68Mbps | 456.27Mbps |
NURO光で利用する光回線は「ダークファイバー」と呼ばれ、他のインターネット接続サービスが利用しておらず、NURO光のみで利用する独自回線なので速度が低下しにくく速度が速いのが特徴です!
防犯カメラやペットカメラなどの「ネットワークカメラ」は速度が重要となりますが、NURO光のように下り平均速度が約500Mbps・上り平均速度が400Mbps以上もあれば一切問題なくネットワークカメラを利用することができるでしょう!
まとめ
この記事ではソフトバンクエアー(SoftBank Air)の通信を利用してペットカメラや防犯カメラなどで遠隔からライブ映像を見れる「ネットワークカメラ」は利用できるのかを中心に解説しました。
ソフトバンクエアーを契約してネットワークカメラを利用する事は可能です。
但し、ソフトバンクエアーは携帯電話やスマホ同様に「電波」を受信してインターネットに接続するサービスなので、利用環境に左右されやすい(影響されやすい)電波は速度が低下しやすく速度が遅い可能性があります。
その為、速度が重要なネットワークカメラの利用目的としたソフトバンクエアーの契約はおすすめしません。
ペットカメラや防犯カメラなどのネットワークカメラで自宅の様子を遠隔地からライブ映像で確認したい方はソフトバンクエアー同様に工事不要で速度が速い「ドコモhome5G」か、契約後に開通工事が必要なものの安定した速度で利用できる「ソフトバンク光」又は「NURO光」の契約がおすすめです。
ネットワークカメラ使用目的での契約は後悔するでしょう!