ドコモhome5Gのデメリット(注意点)を解説します。
home5Gはドコモの5G/4G LTEの電波を利用してインターネットに接続するサービスなので工事不要で契約後すぐにインターネットが利用できるメリットがありますが、あまりデメリットを語られることがありません。
そこで、あえてhome5Gのデメリットを解説しようと思います。
home5Gを契約前に知っておくべき考えられるデメリットは以下です。
- home5Gの専用ルーターはレンタルできない!
- home5Gは契約住所以外へ移動しての利用は不可!
- home5Gはお試し期間がない!
- home5Gは固定電話(ひかり電話)のオプションはない!
- home5Gではミリ波が利用できない!
- home5Gセット割はahamoに割引適用できない!
- home5Gは高層階のマンションでは不安定になる可能性!
- home5Gはオンラインゲームには向いていない!
- home5Gはハーティ割引の対象外!
以下では各デメリットについて詳しく解説います。
目次
home5Gの専用ルーターはレンタルできない!
ドコモhome5Gは専用ルーターが必要です。
home5Gはこの専用ルーターの電源を入れると(コンセントに挿すだけで)、専用ルーターがドコモの5G/4G LTEの電波を受信し始めて、Wi-Fi等でインターネットに接続できる仕組みになっています。
ここで疑問となるのがhome5Gの専用ルーターは「レンタルできないのか?」というものです。
しかし、home5Gの専用ルーターはレンタルできません。
home5G専用ルーターの購入方法は「一括購入」もしくは「分割購入」が可能です。
購入方法 | 支払額 |
---|---|
一括購入 | 39,600円 |
分割購入 |
|
home5G専用ルーターは契約時に39,600円を支払う「一括購入」するか、もしくは36回・24回・12回のいずれかの「分割購入」でhome5Gの月額料金と合算して分割で支払っていく方法しかありません。
レンタル不可だが月々サポートで実質無料
home5Gの専用ルーターはレンタルできませんが、36回分割購入で36ヶ月間月々1,100円の支払いとなります。
しかし、「月々サポート」が適用されて36ヶ月間月々1,100円割引されるため、36ヶ月間以上home5Gを契約しておけば専用ルーターは「実質無料」となる仕組みとなっています。
home5Gプランの月額料金は4,950円ですが「月々サポート」が適用されて36ヶ月間は月額3,850円です。
home5G専用ルーターを36回分割購入した場合は月々1,100円の支払いとなるため、36ヶ月間の請求額は結果的に月額料金と同じ4,950円となり専用ルーターは実質無料となる計算です!
home5Gは契約住所以外へ移動しての利用は不可!
ドコモhome5G契約時には契約者住所以外にも専用ルーターを設置する住所を申告する必要があり、申告した住所のみでhome5Gが利用できるサービスです。
ドコモhome5Gはドコモの5G/4G LTEの電波を受信してインターネットに接続するサービスなので、契約住所以外へ専用ルーターを移動させて利用したいと考えている方もいると思います。
しかし、home5Gは契約住所以外(申告した設置場所住所以外)へ移動して利用する行為は禁止です!
home5Gの注意事項には以下のような記載があります。
引用:ご注意事項
例えば、以下のようなhome5Gの利用はすべて禁止です。
- 連休中に実家でhome5Gを利用する行為
- 友人の家でhome5Gを利用する行為
- 入院先の病室でhome5Gを利用する行為
- 旅行や出張などの滞在先(ホテルなど)でhome5Gを利用する行為
- home5G専用ルーターを車に乗せて利用する行為
home5Gを上記のような利用をすると「利用停止」されますので注意してください。
home5Gはお試し期間がない!
ドコモhome5Gはドコモの電波を受信する専用ルーターを設置するだけでインターネットに接続できるので工事不要で簡単に始められる点はメリットですが、home5Gを契約する前には様々な不安があることも事実です。
- 契約する住所ではhome5Gが問題なく利用できるのか…
- 契約する住所はhome5Gで利用する電波が届くのか…
- 契約する住所で電波が繋がらず圏外だったらどうしよう…
しかし、home5Gにはお試し期間がありません!
その為、home5Gはまず試してみてから契約することができずお試しなしで契約するしか方法がありません。
home5Gはお試し期間がないので契約後に「万が一繋がらなかったら…」という不安はありますが、以下のような安心材料があります!
- 4G LTEの人口カバー率は99.9%!
- 圏外など利用出来ない場合は8日間キャンセルが可能!
5Gが利用できるエリアは現在一部の地域に限られていますが、4G LTEが利用できるエリアの人口カバー率はなんと99.9%まで達しているのでhome5Gが利用できないエリアを探す方が難しいくらいです!
また、home5Gを契約した住所で周辺環境などにより電波が届かず利用出来なかった場合は「8日間キャンセル」というクーリングオフに似た手続きを行えばhome5Gの契約をキャンセルすることが出来ますし、購入した専用ルーターも返却するだけで済みます!
home5Gは固定電話(ひかり電話)のオプションはない!
ドコモが提供するドコモ光など光回線を利用したインターネット接続サービスにはオプションサービスとして固定電話(ひかり電話)もインターネット契約に付加する形で加入する事が可能です。
しかし、home5Gには固定電話のオプションサービスはありません。
例えば、ドコモ光を契約中で光電話も加入している場合で解説します。
ドコモ光からhome5Gへ乗り換える場合、home5G契約後にドコモ光を解約するとドコモ光の契約に付加していた固定電話(ひかり電話)の契約も解約となってしまいます。
しかし、ドコモ光の固定電話(ひかり電話)で利用していた電話番号は「アナログ戻し」の手続きをすることで利用していた電話番号を引き続き利用することが可能になる場合があります。
光回線のインターネット契約を解約してhome5Gへ乗り換え予定の方は、光電話のインターネット契約に付加している「ひかり電話」はアナログ戻しが可能かを前もって確認しておくことをおすすめします。
ひかり電話で発番した電話番号はアナログ戻しができませんので、home5Gへ乗り換えて光回線のインターネット契約を解約すると利用していた電話番号は抹消され利用できなくなります。
home5Gではミリ波が利用できない!
ドコモの5G通信では3.7GHz帯・4.5GHz帯・28GHz帯の3つの周波数帯(電波)が割り当てられており、特に28GHz帯は「ミリ波」と呼ばれおり高速通信に向いているのが最大の特徴です。
「ミリ波」は帯域を広く取りやすくデータ通信は帯域が広いほど速度も速くなります。
「ミリ波」と「Sub6」を道幅で例えると解りやすくなります。
「Sub6(3.7GHz帯 / 4.5GHz帯)」は帯域が狭いので(イメージでは道幅が狭いので)、大量のデータ通信量をすると(イメージでは大量の車が走行すると)速度が遅くなる可能性があります。
一方、「ミリ波(28GHz帯)」の帯域(道幅)が広いので大量のデータ通信をしても速度が遅くなりにくく遅延がない高速の通信を可能にしています。
前置きが長くなりましたが…
ドコモhome5Gは5G通信が可能ですが「Sub6(3.7GHz帯 / 4.5GHz帯)」のみ対応で「ミリ波(28GHz帯)」未対応のため、home5Gはミリ波での通信は出来ません!
以下はhome5G対応ルーター「HR01」の取扱説明書の一部です。
5Gの電波帯である「Sub6(6GHz未満の周波数帯)」に対応
home5G HR01の取扱説明書に記載があるように、home5Gで5G通信する場合は「Sub6」に対応しており、「ミリ波」には対応していないことが確認できます。
ミリ波を期待してhome5Gを契約するのは時期尚早と言えるでしょう。
home5Gセット割はahamoに割引適用できない!
ドコモは格安プラン「ahamo(アハモ)」を提供しています。
home5GはahamoなどWi-Fi対応端末であればインターネットに接続可能です。
但し、ahamoで1つ注意点があります!
ドコモスマホ代が毎月最大1,100円割引となるhome5Gセット割ですが、ahamoはhome5Gセット割の対象外です!
home5Gセット割はNTTドコモのスマホプラン「eximo」「irumo」「5Gギガホ プレミア」「5Gギガホ」「5Gギガライト」「ギガホ プレミア」「ギガホ」「ギガライト」の8つのプランのみ割引適用可能で、その他のスマホプランやahamoは割引対象外ですので注意しておきましょう。
home5Gは高層階のマンションでは不安定になる可能性!
home5Gは提供エリア内であっても高層階のマンション(タワーマンション)では電波が届きにくく速度が不安定になる可能性があることも契約前のデメリットとして理解しておきましょう!
ではなぜ、高層階ではhome5Gの速度が不安定になる可能性があるのでしょうか?
- エコガラス(複層ガラス)は電波を反射しやすい
- 高層階だと電波が届きにくい
エコガラス(複層ガラス)は電波を反射しやすい
近年、「騒音防止」「紫外線対策「遮熱・断熱対策」の観点からほどんどの高層マンション(タワーマンション)ではエコガラス(複層ガラス)が使用されています。
home5Gは専用ルーターが電波を受信してインターネットに接続しますが、高層マンションなどで使用されているエコガラス(複層ガラス)は電波を反射しやすく通しにくい性質があります。
その為、home5Gを契約する高層マンション(タワーマンション)が電波のエリア内であってもhome5Gが繋がりにくい、または圏外でまったく繋がらない可能性があります。
高層階だと電波が届きにくい
home5Gはドコモの5G/4G LTEの電波を受信してインターネットに接続するため、電波のエリア内であればインターネットに接続可能ではありますが高層階にお住まいの方は注意が必要です。
home5Gを契約住所が(利用する場所が)高層階だった場合はhome5Gが利用する電波が届かない可能性があります。
その為、高層階の場合はhome5Gが不安定になったり圏外でまったく利用できない可能性があります。
home5Gを高層階で利用可能かを確認するには、ドコモの5G対応スマホで事前確認すると良いでしょう。(5G対応スマホとhome5Gは同じ電波を利用しています)
home5Gはオンラインゲームには向いていない!
「home5Gはオンラインゲームに最適!」と紹介されているブログが一部存在しますが誤解を恐れず正直にお伝えすると、私はリアルタイム性が求められるオンラインゲームにhome5Gは向いていないと思います。
まずは、比較対象として光回線でインターネットに接続する「ドコモ光」と、5G/4G LTEの電波でインターネットに接続する「home5G」の下り上りの平均実測とPing値をご覧ください。
home5G | ドコモ光 | |
---|---|---|
下り平均速度 (ダウンロード) | 173.59Mbps | 269.12Mbps |
上り平均速度 (アップロード) | 19.01Mbps | 284.18Mbps |
平均Ping値 | 52.23ms | 18.62ms |
home5Gの下り平均速度は2024年3月13日現在「173.59Mbps」で他社のホームルーターよりも速いのは事実です。
しかし、オンラインゲームでは「上り速度」や「Ping値」も大変重要です!
オンラインゲームの種類によりますが、上り速度の理想は30Mbps以上です。
しかし、home5Gの上り平均速度は19.01Mbpsしかありません…。
また、データの送受信にかかる時間を数値化した「Ping値」の値が少ないほどオンラインゲームに適しており50ms以上だと遅いと感じてしまうことが多々あります。
#RT拡散希望
ルンルン気分になってて赤っ恥かいた話をひとつ、8月にドコモから発売する「home5G」というWi-Fiのホームルーターなんですが、オンラインゲームをするとラグが起き、オンラインゲームのヘビーユーザーには向いてないルーターでした。— ビリナイ (@BIRINAISTAR) May 23, 2021
上記の方のツイートのように、オンラインゲームの勝敗を左右する「ラグ」が生じる可能性があるhome5Gよりも、工事が必要なものの光回線を利用した「ドコモ光」の方がオンラインゲームに向いていることは明らかです。
home5Gはハーティ割引の対象外!
ドコモには「ハーティ割引」という制度があります。
その為、ドコモhome5Gもハーティ割引の対象かをお調べの方もいらっしゃいます。
しかし、home5Gはハーティ割引の対象外です。
ハーティ割引の対象となるプランは以下です。
- 5G対応プラン
(5Gギガホ プレミア、5Gギガホ、5Gギガライト、5Gデータプラス) - Xi対応プランの定期契約なしプラン
(ギガホ プレミア、ギガホ、ギガライト、ケータイプラン、データプラス、キッズケータイプラン) - はじめてスマホプランの定期契約なしプラン
- U15はじめてスマホプラン
- 基本プランの定期契約なしプラン
(デバイスプラスを除く) - FOMA料金プラン
(FOMAユビキタスプランは除く) - Xi料金プラン
(定期契約型料金プラン除く)
上記のようにハーティ割引の対象となるプランには「home 5G プラン」は含まれていません。
まとめ
この記事ではドコモhome5G契約予定の方に向けて契約前に知っておくべきデメリット(注意点)を解説しました。
最後にもう一度解説したhome5Gのデメリットをご紹介すると、
- home5Gの専用ルーターはレンタルできない!
- home5Gは契約住所以外へ移動しての利用は不可!
- home5Gはお試し期間がない!
- home5Gは固定電話(ひかり電話)のオプションはない!
- home5Gではミリ波が利用できない!
- home5Gセット割はahamoに割引適用できない!
- home5Gは高層階のマンションでは不安定になる可能性!
- home5Gはオンラインゲームには向いていない!
- home5Gはハーティ割引の対象外!
以上の9つのデメリット(注意点)があることを契約前に事前に確認しておきましょう。